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​行徳鳥獣保護区の生物相調査

 生物多様性の保全のためには、その地域に棲息する生き物を継続的に把握することが重要です。ほごくらぶのスタッフを中心に、ボランティアの皆さんにもご協力いただいて保護区の様々な生き物を調べています。

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 ​毎週1回、保護区内で種名と個体数を記録するカウント調査を実施しています。また保護区沿いにある丸浜川~欠真間三角でもカウント調査を実施しています。​結果の概要は公式ブログでも紹介しています。​​

  • 水生生物

 公開調査イベント江戸前干潟研究学校として、東邦大学名誉教授の風呂田利夫先生と共に不定期で調査を実施しています。保護区の海水と淡水域に網を仕掛けて、捕まえた生き物の種名と個体数を記録します。たも網による任意採集も実施しています。​​

 採集調査を不定期に実施し、標本作成を行っています。見つけ採り法(ルッキング)、掬い網法(スウィーピング)、叩き網法(ビーティング)や、夜間のライトトラップ法などで採集しています。標本は調査研究のほか、展示にも活用されます。また毎月3回の目視と写真による調査もボランティアスタッフにより実施されています。​

  • 植物

 2011年から2017年にかけて行われたボランティアスタッフによる調査結果が公表されています(行徳保護区の植物)。現在も外部の専門家の協力のもと、不定期で調査を継続しています。他にも特定外来生物を含む外来種の分布状況や被害状況をモニタリングし、対策の検討に役立てています。

​行徳鳥獣保護区の環境データの蓄積

  • ​水質調査

​ 埋め立て地である保護区には淡水源がないため、雨水を中心とした都市排水をポンプで汲み上げて流すことで湿地を維持しています。水田のような浅い池で、水の汚れを栄養源として育つ微生物の働きによる水質浄化と生物誘致を同時に進めています。簡易的な調査でCOD、リン酸態リン、アンモニア態窒素などを調べ、必要に応じて塩分濃度や溶存酸素量なども測定しています。調査は湿地の再整備が進んだ1986年から続けられています。

  • 温湿度データ

 2025年5月より本土部の中央辺りに百葉箱を設置し、温湿度の記録も開始しました。データはロガーにより1時間に1回、24時間毎日記録しています。

行徳鳥獣保護区での鳥類標識調査

​ 鳥類標識調査(バンディング)とは、捕獲した野鳥に番号が書かれた足環や首環などの標識を装着して放し、その鳥を再捕獲したり観察したりすることで、鳥の移動経路や年齢、繁殖状況などの生態を明らかにする調査です。環境省や千葉県、山階鳥類研究所など関係機関から許可を受け、標識調査を実施しています。主な調査は冬季の小鳥類を対象としたかすみ網によるバンディングと、4月~6月にかけて外周部のカワウコロニー内でカワウとアオサギの巣内ビナを対象としたバンディングです。また野鳥病院で回復し、野生復帰に至った個体に足環を付けて放鳥することもあります。

行徳地区周辺の鳥類調査

 行徳鳥獣保護区とつながりのある周辺地域でも、鳥類のカウント調査を行っています。調査地点は、新浜鴨場・江戸川放水路・三番瀬(市川漁港周辺~浦安市日の出)です。

千葉県内におけるカワウ・サギ類の調査

 カワウやサギ類は樹上に集団で営巣します(集団営巣地:コロニー)。そこで生じる大量の排泄物は樹木を枯らしたり、においにより周辺の人々の生活に影響を及ぼすことがあります。また地域によっては漁業被害が問題となることもあり、ときには害鳥として追い払いや駆除の対象となります。しかし歴史を見ると堆積したカワウのフンを肥料として利用していた時代もあれば、水質汚染によって大きく数を減らした時期もあるなど、人間活動に大きく振り回されている鳥でもあります。

 ​当会ではカワウやサギ類との共存の道を探るため、千葉県内の棲息状況や被害状況をモニタリングしています。行徳鳥獣保護区の外周部(湾岸道路沿い)では、樹木の減少によるカワウの分散(新たなコロニーの形成と個体数の更なる増加)を防ぐために人工的な営巣用やぐらを設置し、保護区内に留まらせることで個体数の把握と管理に取り組んでいます。

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